Duncan Maskを使ってピント合わせを行ってみます。
Duncan Maskの調整パターンの見え方によって、ピントが合ったかどうか分かります。
まず、鏡筒にDuncan Maskを取り付けて、できるだけ明るい星を導入します。
とりあえず今回は、分かりやすくするためにLEDの人工星を使っています。
光軸調整の調整パターンからピントを合わせていくと、中央の一点でスリット光が交わります。
このときのジフラクションリングの見え方と、スリット光が交わっていく様子を観察します。
ピントが合うと、上図の4番のように中央に集まった調整パターンが*のように、あるいは円形に近く見えます。
実際の様子を見てみます。
(A)からフォーカスを寄せて行きます。
(A)の中央部分は三角形に近い六角形をしています。また周辺のリングは円形ではなく、いびつなおにぎり形をしています。
この状態はまだピントが合っていません。
さらに寄せて(B)では、中央の光部が円形に近づいてきましたが、まだおにぎり形をしています。周辺のジフラクションリングも円形に見えますが、赤い補助線と比べると光条ごとに少しずつずれているように見えます。
(C)の状態では中央部が*またはほぼ円形になりました。光条内のジフラクションリングも赤い補助線のとおり円形にまとまっています。
また、対向する光条の幅がほぼ同じです。このように見える状態がピントが合っている状態です。
ピントが行き過ぎると(D)のようになります。再びジフラクションリングがずれてしまい、光条の幅も揃いません。
実際には星を見ながら合わせますが、ジフラクションリングがはっきり見えるように、できるだけ明るい星を使うのがいいでしょう。
また、カメラの設定によってはライブビューでも十分ジフラクションリングを観察できますが、最終的な追い込みは撮影しながら寄せて行くのがいいでしょう。
先日、アークトゥルスで撮ったものが右の写真です。
シンチレーションのためリングがはっきりと写りませんでした。
中央の光部が円形になっており、光条の幅が揃っている状態です。
空の条件が悪い場合はバーティノフマスクの方が分かりやすいかもしれません。
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