NexGuide解析(3)

!!注意!!
※機器の分解・改造は故障のリスクを負います。また、分解によって生じた故障の保証はメーカーから一切受けられません。
また、私個人もその責任を負いかねます。必ず自己責任において実行してください。


NexGuide本体の解析


分解
裏ぶたのネジを外すだけで分解できます。
開けると、液晶が2階建てで固定されており、下部に各コネクタが集まっています。
マイコンは液晶下部に実装されています。


基板実装面
マイコンは PIC32MX440F-128H。32ビットの高速マイコンです。
ハンドコントローラポート(RJ45)は回路図のように、ダンピング抵抗を介してマイコン(PIC)に入っています。また、うち3本はプルアップされています。
マイコンはキーパッドの信号線の状態をポーリングしながら押されたキーを判定しているようです。
オートガイドポート(RJ11)はI/Fとして、フォトカプラ TLP291-4 が入っています。
フォトカプラによってNexGuide本体と赤道儀を電気的に分離・絶縁しています。
全体的に複雑な回路ではなく、マイコン-周辺ICの構成で非常にシンプルな構成になっています。

センサー面
APTINA MT9V034C12STM CMOS Sensor と周辺回路が実装されています。
イメージセンサー部分には絶対に手を触れてはいけません。
他にレギュレータで必要な電圧を作っています。NexGuideの内部電圧は3.3Vです。



パッと見、センサー画像の解析、ガイド制御、液晶への描画、キーパッド処理、メニュー動作、など、多くの処理を1個のマイコンで制御しています。
このため、優先度の低いキーパッド処理などがもっさりするのでしょう。
使用しているPICはソフトウェア浮動小数点処理なので、高精度&複雑な演算が入ると速度的に不利になります。
ただ、実際のガイド動作を考えると、たくさんの星がセンサー内を動き回るようなことはなく、ロックした1個の星を追尾できればそれでよいので、演算負荷が高いようには思えません。
また、リアルタイム性を優先させるべきなので処理負荷もできるだけ軽いアルゴリズムを採用しているように思います。
実際にガイド中の液晶表示を見ていると、リアルタイムにセンサー画像を表示し、ずれを計算している様子が分かります。
ガイド精度がPCに比べ極端に劣るということはないので、その点は問題ないと思います。

オリジナル 基板頒布

オープンソースの架台制御ソフト、OnStepのハードウェア実装基板などの話題です。


頒布状況 2024/4/2
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